文字ばかりで少し長いですが、私たちがどのような思想で商品を作っているか書いておりますので、
ぜひお読みいただき、納得して使っていただきたいと思います。


 元来魚たちは、絶妙なバランスで成り立つ「自然」の中で不自由なく生きています。
 魚を飼う、養殖する ということは、人間の都合によって魚を自然環境から切り離し、 その一生を狭い水槽に閉じ込めてしまうということです。
 それならば、せめて美味しく栄養のある食事と良い住環境を与え、健康に過ごさせてやりたい。
 私たちのエサは「魚達にとって良いもの」でありたいし、それは飼育する人間にも使いやすいものになると思っています。
 なるべく自然のサイクルに近くなるように、ある部分ではそれ以上の素晴らしい性質をもったエサを提供していきます。


 「エサ」の影響範囲は ①お魚の栄養 ②水槽の水質 であると考え、

  1. 魚にとって美味しいエサであること
  2. 栄養バランスに優れ、健康で美しい成長を支えること
  3. 抜群に良い消化性で健全なフンとなり、水/水槽を汚しにくいこと

 これらの要件を満たしたエサを目指します。




 なぜ、「どじょう養殖研究所」が上述のような目指す姿にこだわって配合飼料を作っているのか―

 企業概要のページで述べているとおり、私たちの事業の始まりは「どじょうの養殖」からでした。
 日本固有のどじょうは現在絶滅の危機に瀕しており、特別天然記念物のトキのエサとしても国産で賄うのが困難な状態です。 これは言うまでもなく、都市計画等によるどじょうが生息できる自然環境自体の減少や、農業での農薬使用の拡大等、総じて人間活動が原因です。
 そんなどじょうを、日本で唯一と言えるレベルの劇的な収量で養殖する技術を開発するなかで、どうしても必要だったのが 「優れた嗜好性」と「消化・吸収に優れ、健全なフンで水を汚さない」という特性を備えた配合飼料でした。
 どじょうという魚は、ペットとして飼育する観賞魚などとは比べ物にならないくらいストレスに敏感な魚です。 特に底土の土質と水質には敏感で、自分たちのフンで底土と水質が悪くなるのを嫌って数日ごとに転々と移動し活動域を変えるような性質をもっているほどです。 そんな気難しいどじょうを、自然では考えられないレベルの密度で養殖をするにあたって、彼らの食べ残しとフンによる水質の悪化は 極めて重大な問題であり、「優れた嗜好性で食べ残さない」「フンで土と水を汚さない」飼料である必要がありました。しかしながら当時流通していた配合飼料で、 私たちとどじょうが納得できるものはありませんでした。
  ”無ければ、作るしかない”
 こういった背景から、私たちの配合飼料は開発されました。
 私たちの飼料は、かつてトキが美しい水田でどじょうを獲っていたような豊かな自然環境と、そこにたくさん生息していた気難しいどじょう達との関係に 着想を得て作り上げてきたものなのです。